あなたのアートを誰に見せますか?

exhibition OUTLINE

アーティストと鑑賞者が共に作る展覧会

 
 本企画は、鑑賞者すなわち「オーディエンス」の存在に注目し、アーティストとそれを見る人との相互関係について考え、鑑賞体験の新たな可能性を探す試みです。
アーティストでアクティビストでもあるスザンヌ・レイシーは、自分の作品を美術館で見せる際に、それを見に来る人だけでなく、例えば経済的に困難だったり美術館に来る余裕のない人のことを想像すると語っています。
 作品はアーティストだけで成り立つものではなく、それを見て様々なことを感じ、解釈し、時に疑問を抱くオーディエンスの反応によってその意味は変化し続けます。それゆえに同じ作品が時代や地域を超えて鑑賞され、新たな読み取り方が可能になるのです。
 本展に参加するアーティストたちは、制作を通して社会のさまざまな事象に向き合っています。他者との協働や連帯、異邦人としての孤独、身体やセクシャリティ、見る人に届ける「愛」についてなど、アートによって人と人の間に生まれる作用を大切にしています。
 本展ではアーティストが提示する多様な世界を紹介しながら、オーディエンスの意見を展示の中で視覚化します。アーティストと見る人の思考が交錯する空間を作り、作品との対話の新たな方法を探ります。

「アートと社会」実行委員会
荒木 夏実/青山 悟/岩間 賢/パク・サンヒョン
 
□助成
公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成]
公益財団法人全国税理士共栄会文化財団
公益財団法人野村財団
公益財団法人朝日新聞文化財団
公益財団法人花王芸術・科学財団